完璧な春休みの結末

さて、カンクン出発の日。午後からの便なので、ゆっくりと朝食をとることに。近くの地元住民に人気のサンドイッチ屋さんで、朝ごはんをホテルまで持ち帰り、ホテルのプールサイドで優雅な朝食。青い空ともお別れし、また勉強の毎日に戻るのか、という現実は考えないことにして、最後の休みを満喫する。


やりたいことすべてをやりつくし、食べたいものすべてを食べつくし、この出発の朝まで私たちの春休みは完璧だった。この朝までは・・・

空港についてみると、大混雑。実は、ホテルのテレビでNYで雪が降っていると聞いた私たち。それでも、これから起こるであろう現実を予想していなかった。どうやら、悪天候のせいで、飛行機が遅れているらしい。。。しかし、状況がわからないので、とにかく並ぶしかない。途中から、「飛行機がキャンセルになった」といううわさまで流れ始めた。しかし、カウンターにある表示には「Delay」。いや〜な予感がしながらも、希望を捨てずに並んでいると、しばらくしてスタッフが一人前に出てきた。

「NY行きのお客様。誠に残念ながら飛行機はキャンセルとなりました。振り替えの手続きに関しては、ここではできないので、各自でこの番号に電話してください」

「なぬ!ここでできないだと!?」

初めての状況に、私たちもあっけにとられて体が動かない。しかし、じわじわと状況が把握できると、実はひじょーにやばいことになっていることに気がついた。おりしも、学生の春休みシーズン真っ只中。この日以降の飛行機は予約でいっぱいのはず。

案の定、電話をしてみると、一番早くて火曜日の朝だと言う。ふざけるな〜。今日は、まだ、金曜日だ!しかも、ホテル代は出ないという。

そこからは、もう、戦争だ。違う航空会社に片っ端から電話をかけ、カウンターにせまり、3人のうち、二人は翌日。もうひとりは、日曜日発の便をなんとか押さえたころには、すでに夕方。今朝まで滞在していたホテルになきつき、なんとかもう2泊の部屋を確保すると、3人ともへとへと。こんな状況になろうとは・・・こうして、私たちの完璧な春休みは、最後の最後で大きな嵐につつまれたのであった。